インスピレーションを受けた場所(千と千尋の神隠し) [★...映画]
以前、東京都の主催する染め物体験というのに参加した事があります。
それは、東京に住む着物地に染め物をしている職人さんから教えてもらいながら、自分で染め物をしていくのです。
その体験は、東京郊外に都立小金井公園というのがあり、桜の木がたくさんある中を歩いて行くと、一番奥にたてもの園がありました。
映画、「千と千尋の神隠し」の宮崎駿監督は、不思議な世界にまよいこんだ最初の場所が、ここのたてもの園からインスピレーションを得たそうです。
どちらかというと、有名ではないのです。
私はここで、染め付けを体験した後、時間が少しあったこともあり、園内を散策しました。
2.26事件で暗殺された高橋是清さんの家が、食堂になっていて、そこでカレーライスを食べました。
食後、ボランティアで案内をしている方に説明を聞くと、ちょうど、私が食事した2階で暗殺されたそうです。
是清さんの寝室は、「千と千尋の神隠し」の中では、千が寝ていた部屋として描かれています。
是清邸では、階段がなぜか2つあり、寝室の奥の間は、何度も私の夢にでてきていました。
この園内には、映画の中で見た、油屋というお風呂屋さんに似た外観の建物があったり、千尋の両親が食事をしていた料理屋さんみたいな町並みがあったりします。
実際に誰かが使っていたものから、過去の記憶を感じたり読み取ったりすることが出来る人がいます。
また、そこまでいかなくても.....なんとなく懐かしいと思ったりします。
染め付け体験で色付けした布は職人さんが蒸したり仕上げをしてくれて、春になったら、たてもの園に受け取りに行くのですが、私が行った日は、偶然、桜が満開でした。
誰もが、桜の木の下に、シートを敷いてごろんと寝転んで下から桜を見上げていました。
そんな風に、桜の花を見るのも初めて見ました。
ここは、郊外で気取らなくて、良い場所です。
☆
目黒雅叙園にもモデルになった場所があるそうで、行く用があった時に、ちらっと見たのですが、そこからは、私は何も感じませんでした。
華道の假屋崎さんが目黒雅叙園でいけばな展をした時に、昔使われたという百段階段のある建物のほうが、いろいろと昔を感じることがありました。
建物と言っても、人間が呼吸するように一緒に生活していくんだなぁ...と感じます。